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2021.07.18

新聞掲載のお知らせ

商品ジャーナリストの北村森様よりサヴォン・ド・タワラヤをご紹介頂きました。

2021年7月8日(木曜日)中日新聞朝刊より 文:北村森

 人をあっと驚かせる贈り物をするには、最低いくらの出費が必要か。品のない話ですけれど、その値段のことをよく考えます。
 五千円ならば、愛媛の「有高扇山堂」の「ゆ・わ・い」という水引のボトルサックに、手ごろなワインか日本酒を1本収めるとちょうどいい。二千円台では、東京の和菓子店「wagashi asobi」の「ドライフルーツの羊羹」でしょう。切りつけた表面を見ると、イチジクやイチゴなどが美しい模様を描くテリーヌのような感じで面白いし、もちろん美味しい。
 では、それ以下では? 一個あたり二百円ちょっとの石鹸を挙げてみたい。一箱十二個入りで二千五百三十円なのですが、ごく親しい友人や同僚に一個ずつバラで手渡せば、二百十円ほどです。どんな石鹸かと言いますと、日本を代表する宿と表現して差し支えない京都「俵屋旅館」の石鹸「サヴォン・ド・タワラヤ」

 俵屋旅館は、客室内で提供する品々をご主人みずからの手で作り上げていることで知られています。洒脱なグラス、あるいは寝具や寝間着もそうです。で、洗顔時やお風呂に入る時に使う石鹸までも、大手メーカーと一緒に開発してしまった。個包装の石鹸はなにやら上等なお菓子かと思うほど端正な姿です。使ってみると、穏やかな香りで気持ちが和らぐ。少し大げさに表現すると、安らぎと高揚感を同時に得られるような石鹸です。
 俵屋旅館というと、ずいぶん敷居が高く感じられるかもしれませんが、石鹸を購入するだけならば、宿のそばにある直営店「ギャラリー遊形」でもいけます。オンラインでの通販もありますしね。
 この宿の奥深さを石鹸一つからでも味わえるのが楽しいんです。しかも手の出せる範囲の価格で…。人を驚かせ、満足してもらえる商品の最安値級かもしれません。

北村森
1966年富山市生まれ。慶應義塾大学卒業。日経トレンディ編集長を経て、2008年に独立。消費トレンド分析、商品テストを専門領域とし、NHKラジオ第1「Nらじ」などに出演するほか、中日新聞/東京新聞など8媒体で連載コラム執筆を担う。また、ANA「北村森のふか堀り」監修、日本経済新聞社「未来ショッピング NIPPON PRIDE」監修などを通して、商品開発を軸とした地域おこしプロジェクトにも数々参画。著書『途中下車』は2014年、NHK総合テレビでドラマ化された。サイバー大学IT総合学部教授(商品企画論)

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